英語を全く話せない妻が現地スタッフから英語を話せると思われていた理由とは?

これは、私のベルギーへの駐在がスタートしてから約1年程経った頃に、私の妻をベルギーへ呼び寄せた時の話です。

 

英語を話せない妻

 

ベルギー行きが決まった時の妻の家族の反応!!

まずは、私と妻のなれそめを簡単にご紹介させて頂きます。

 

私が妻と付き合い始めたのは、私がベルギーへの出向メンバーに指名され、ベルギーの現地スタッフが研修のために日本へやって来ていた頃でした。

 

ベルギーのメンバーを連れて飲み会へ連れていっていた時に、その飲み会への日本側の現場スタッフの一人として妻が同席していたのが知り合ったきっかけでした。

 

ベルギー工場立ち上げの準備が忙しくて、あまりゆっくり付き合う事は出来ませんでしたが、ベルギーへの出発日が決まった頃にプロポーズし、出発ぎりぎりで結婚が決まったような状況でした。

 

その為、結婚式と披露宴は私がベルギーから日本へ一時帰国した時にという事で、会場の予約などを行っていましたが、立ち上げの仕事が非常に忙しく、結局結婚式も挙げることが出来ないまま入籍のみを済ませることになりました。

 

ベルギーへ常駐してから1年が経った頃、工場の立ち上げもほぼ完了し、現地での生活も一応安定してきたので、妻をベルギーへ呼び寄せることにしました。

 

ところがその当時、外国のどこかだったと思いますが、飛行機の墜落事故が何件か続いていた為、妻の家族からベルギー行きについて大反対されたんです!

 

妻の実家は九州の田舎の方だった上に、当時は海外旅行をする人も今ほどは多くなく、妻の家族や親せきの人たちもベルギーがどんな所かもわからなかったので、反対されたのも当然の事だったと思います。

 

しかし、妻が「結婚したのに何年も離れて暮らすのはいやだ!」と強硬に言ってくれたため、結局妻の家族も無理やり押し切られた形で、やっとベルギーへ行けることになりました。

 

英語が全くできなかった妻の不安!

私の妻は英文科などの大学を出ているわけでもなく、海外旅行の経験もなかったし、住んでいたのも田舎の方でしたので、外国人と出会う機会なども全くありませんでした。

 

その為、多くの日本人もそうであったように、妻も当然英語は全く話せませんでした。

 

私との結婚が決まってからは、ある時期が来たらベルギーへ行く予定になっていましたので、彼女なりに英語の勉強を始めていたようですが、そう簡単に英語を話せるようになるわけもなく、ベルギー行きをかなり不安に思っていたようでした。

 

私が住んでいたHasseltという所には、当時日本人は全く住んでいませんでしたので、

買い物の時はどうすれば良いのか?

病気になってしまったらどうしたらよいのか?

自宅にいる時に問題が起こった時はどうすれば良いのか?

等々考えればきりがありませんが、ベルギーでの生活全てが不安だったそうです。

 

当時、たしかイギリスだったと記憶していますが、「日本から単身赴任でイギリスへ来ていた商社マンがノイローゼになり自殺してしまった」というニュースも聞いていましたので、もし妻がちょっとでも不安定な状態になる事があれば、その時はすぐに日本へ帰国させるつもりでいました。

 

実際にベルギーでの生活が始まってみると

ついに妻がベルギーへ到着し、いよいよベルギー生活のスタートです。

 

まず最初に必要となったのが、私が会社へ行っている間に買い物などへ行く時の足、つまり妻用の車をどうするかという事でした。

 

実を言うと、妻はベルギーへ来る3ヶ月ほど前に免許を取ったばかりだったので、日本の田舎の道を走る事にやった慣れたという時期だったのです。

 

日本でも車の運転は初心者なのに、いきなり左ハンドルの車で右側通行というのは、いくら何でも危険すぎると思ったのですが、買い物などの事を考えるとそうも言っていられません。

 

そこで、会社の駐車場へ妻を連れていき、私が乗っていた車を運転させてみたのですが、意外や意外、結構すんなり乗れてしまったのです。

 

ただマニュアル車はちょっと難しいという事でしたので、その当時オートマチック車と言えば高級車のベンツくらいだったベルギーで、無理やりオートマチックの1000cc程度の車を用意してもらいました。

 

最初のうちは会社が終わってから、私が助手席に座り、いろんなお店までの道を覚えるのも兼ねて練習をしていましたが、数日程度で「もう一人で大丈夫!」との事。

 

ちょっと心配でしたがいつまでも練習ばかりはしていられませんので、思い切って彼女一人で車を運転する事に賛成したのですが、その後は怖がるどころか、次第に現地の人たちとも交流が出来るようになっていったようでした。

 

ある時、妻が「今日は朝から〇〇さんと一緒に朝一へ行ってくるね」と言うんです。

 

「相手の人は日本語喋れないよね? 英語で会話してるの?」と尋ねると、「相手はオランダ語かフランス語みたい、私はほとんど日本語」と言うではありませんか?!

 

自分の妻でありながら、日本女性の力強さというか底力というものを感じてしまいました!

 

その後も妻は、現地の友達を徐々に増やし続けていたようでした。

 

夫を電話で呼び出すためにやった秘密の特訓とは?

妻がベルギーへ来てから数週間も経つと、買い物などには困らなくなっていたようでした。

 

ところが、例えば「家のお湯が出なくなった」、「いつも行ってるガソリンスタンドが休みなので他の所を調べてほしい」などといった時に、私へ連絡しようと会社へ電話してもすぐ切られてしまうとの事でした。(その当時携帯電話はナシ)

 

会社へ電話した時に何と言っているのか尋ねると、英語は喋れないからただ私の苗字を連呼していると、すぐに切られてしまうとの事でした。

 

私の名前は事務所のスタッフでも現場のリーダーでも知っていましたが、日本人が発音する音に慣れていなかったためか、電話をとった人がイタズラ電話と勘違いしていたようでした。

 

私の名前を言う電話がかかってきたら私に繋いでくれと頼むことも出来たのですが、いつも同じ人が電話を取るとは限りませんので、いつだれが電話を取ってもきちんと私に回してくれるように、妻へたった1つのセンテンスを教えることにしたのです。

 

そのセンテンスとは、

May I speak to Mr.(私の苗字), please?

 

ただ一つ、このセンテンスのみを彼女がスラスラと言えるまで何度も何度も繰り返し練習させたのです。

 

最初に教えた時に50回~100回位言わせた後も、食事が終わった後、食器洗いが終わった後、テレビを見ている時、寝る前、朝起きた時など何度も何度も繰り返し言わせていると、いつしか自然にスラスラ口から出てくるようになったんです。

 

ある日、会社で仕事をしていた時に、現地スタッフの女性事務員が私の方へ近づいてきて「奥様からお電話です。」と言ったのです。

 

更にその後、「奥様は英語が上手ですね!」とその事務員の子が言うではありませんか!?

 

何とその事務の子は、私の妻が言ったたった一つのセンテンスを聞いて、妻は英語が話せると思ったそうです。

 

私が「妻は英語は全く話せないよ」と答えると、不思議そうな顔をしていました。

 

その時、私は思いました!

 

そうだ! これが英語を話せるようになる最良の方法なのかもしれない!!

 

その証拠に、ベルギーから戻ってからもう20年以上も経ちますが、先日、妻に「ベルギーで会社に電話してた時の英語をまだ覚えてる?」と聞いたところ、

 

何と、即座に「May I speak to Mr.(私の苗字), please?」と言ったのです。

 

やはり「一つの英語のセンテンスを覚えるために何度も何度も繰り返し自分の口に出して言う!」という事が、語学習得の原点だと悟ったような気がしました!

 

赤ちゃんが言葉を喋れるようになる過程を考えてみると、最初のうちは何と言ってるかも分からないような言葉を言い始め、その言葉を何度も何度も口に出して言っているうちに、自然に言葉を喋れるようになるのですからね。

 

英語を学んでいる日本人の場合、完璧に言えないと思うと恥ずかしがってなかなか口に出したがらない!と言われていますが、この事が大学まで10年間も英語を習っているのに、簡単な日常会話の英語でさえ喋れないという一番の原因ではないでしょうか?

 

私自身、現在もオンライン英会話を利用して英語の学習をやっていますが、「新しいフレーズやセンテンスが出てきた時は、何度も繰り返し口に出して言う」という事を徹底していきたいと思っています。

 

英会話の学習に興味のある方は、以下の記事も参考にして下さいね。

→ たくさんのオンライン英会話の中から「hanaso」を選んだ5つの理由

 

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